VODに入会したいけれど、お金を払うのもちょっと……と思っている皆さん。これを機にいっそテレビを処分してしまってはいかがでしょうか。
家のテレビを処分すれば、NHKと契約する必要がなくなります。NHKの受信料分のお金が浮くのです。そのお金があれば充分VODを楽しめます。
「でもNHKとの契約って解除できるの?」
「後から問題になったりしない?」
色々と不安も多いのではないかと思います。そこで当記事では、NHKを解約して、それによって浮いたお金でVODを楽しむ方法をご紹介したいと思います。
VODへの入会を考えている方はぜひチェックしてみてください。
このページでわかる事
NHK解約のいろは――契約解除の方法や注意点とは?
まず大前提として、NHKへの加入は現在のところ「義務」となっております。つまり日本国民であれば基本的にはNHKに加入しなければならない、受信料を払わなければならないということです。
ただし、NHKとの契約が成立するにはいくつかの条件があり、それが「受信機(テレビ)」の有無です。
この章ではNHKとの契約の詳細や、解除の方法についてお話しいたします。まずはNHKとの契約の内容、押さえておくべきポイントをご紹介いたしましょう。
ポイント1:契約が成立する条件は「受信機」の有無
NHKとの契約が成立するのは、受信機が家に設置されていることをあなたが認め、そしてあなた自身の意思によって契約書のサインをした時点です。
NHKへの加入は義務ではありますが、契約を結ぶことは強制ではありません。意外なことに、この時点では契約を結ぶことを拒否することもできるのです。
契約不成立に(NHK側が)納得いかないのであれば、その都度NHK側が訴訟を起こさなければなりません。
まあそれは余談として、NHKが対象者との契約を成立させるには、その家にテレビの設置されていることを確認しなければなりません。
受信機の設置されていない家においてはNHKを見ることができないため、加入義務が免除されるということです。
つまり、家のテレビを処分して、それをNHKの職員に確認してもらえば、契約を解除することも可能であるということです。
見たくてもNHKを見られないわけですから、それは当然のことです。
ポイント2:テレビ以外の端末が受信機だと判断されるケースも
ただし、テレビ以外の端末が「受信機」だと判断されるケースもありますから注意が必要です。NHKはワンセグ機能付きのスマートフォン、ガラケーを「受信機」だと主張しています。
つまり部屋にテレビがなかったとしても、ワンセグ機能の付いた携帯電話を持っているだけで、「加入義務が発生します」と言われる可能性があるということです。
いくらなんでも無理筋の主張のように思えますよね。テレビとケータイでは画質も液晶の大きさも全く異なるのに、しかもワンセグ機能は別に欲しくてつけてもらったわけでもないのに、「加入義務が発生する」「受信料を払う義務がある」と言っているのですから。ちょっと無理があるようにも思えます。
しかしこれが、最高裁で「ワンセグ機能付きケータイを所有しているのであればNHK加入義務有り」と判断されてしまったのですから大変です。
なんと日本の最高裁判所はNHKの主張を合法と認めてしまったのです。最高裁判例はあらゆる問題に対する「回答」であって、簡単に覆るものではありません。
したがって、現在のところたとえ部屋にテレビがなかったとしても、ワンセグ機能付きのケータイを所有しているのならNHKへの加入、受信料負担が必要ということになります。
ちなみに、テレビもワンセグ付きケータイも持っていないと嘘を吐いた場合どうなるかというと、裁判を起こされる可能性があります。先ほど述べたとおり、契約を結ぶこと自体は強制ではありません。
契約を成立させたいと思えば、NHK側がその都度対象者を訴えなければなりません。その裁判においてあなたがテレビやワンセグ付きケータイをお持ちであることがわかれば、NHK側の勝訴となり、その後NHKに加入・受信料負担という流れになります。
最高裁において、ケータイでも加入義務有りと判断された以上、ワンセグだから契約は不要という主張はまず通らないと考えたほうがよいでしょう。
NHKとの契約を解除する条件とは?
以上のことを踏まえると、NHKとの契約を解除できる条件は……
家にテレビがなく、かつワンセグ機能付きの端末を1台も所有していない
ということになります。もしあなたが現在家にテレビを設置していたり、ワンセグ付きのスマートフォンを持っていたりするのであれば、NHKとの契約を解除することはできないと考えてください。
逆にもしあなたがテレビもスマホも持っていない、スマホは持っているけれどワンセグ機能はついていないというのであれば、NHKとの契約を解除することも可能です。
ちなみに、現在販売されているスマホ、androidのほとんどの機種にはワンセグ機能が搭載されています。
したがってあなたのお使いのスマホがandroidである時点でほぼほぼアウト、NHKへの加入義務有りということになります。
それに対し、iPhoneにはワンセグチューナーが内蔵されていません。あなたが今現在iPhoneユーザーで、かつテレビが家に無いのであればNHKとの契約を解除することが可能ですし、そもそも契約をする必要がありません。
契約を解除する方法は?
NHKとの契約を解除する方法は簡単です。NHKのサポートセンターに電話し、受信機を持っていないことを伝え、契約解除を申し込めばよいのです。
おそらくそのように伝えると、NHK側は本当に受信機を持っていないのかどうか確認したいと言ってくるはずです。その電話をした時点であなたは受信機をお持ちでないわけですから、堂々と家に来てもらいましょう。
その後、テレビのないことや、スマホにワンセグ機能の付いていないことを確認してもらえば、契約解除が可能となります。
NHK職員の中にはどうやら嘘を吐いて契約解除を断るような悪質な人物もいるようですが、受信機を持っていないのであれば、受信料負担の義務はありません。一応会話を録音し、きっちりと解約に応じてもらいましょう。
ちなみにパソコンについてですが、パソコンでは現状テレビ番組を見ることができないため、これは受信機には当たりません。
後述するように、今後パソコンが受信機と判断されるようになる可能性は高いのですが、今のところパソコンは受信機には当たりません。
あくまでテレビ番組を受信できる装置――ワンセグ付きスマホやテレビが「受信機」に当たります。
今後パソコンが「受信機」になる可能性も
2019年3月5日、政府は「放送法改正案」を閣議決定しました。この中には、NHKがインターネット上での番組の同時配信を行うという内容が盛り込まれています。
今現在、NHKはテレビもしくはワンセグがなければ見ることができませんが、この放送法改正案が国会で成立すれば、インターネットを使うことのできる端末=受信機ということになります。
したがって、ワンセグ機能付きでないスマートフォンや、パソコンなども受信機であると判断されることになります。
今現在テレビを持っていない方や、ワンセグ機能なしのスマホを利用されている方も、将来的には受信料負担をしなければならないということです。
ですから、NHKを解約してその浮いた分のお金でVODの料金を払うという方法は、放送法が改正されるまでのおそらく短い期間しか使えません。
政府の決定は政権与党全体の考えといっていいですから、放送法改正案が議会に提出されれば、間違いなく可決されるだろうと思います。パソコンがテレビと同じ「受信機」になる日もそう遠くはないでしょう。
NHKとの契約を解除したり、あるいは契約し直したりするのが面倒だという方にはあまりおすすめはできない方法です。
どうしてもVODの料金を払いたくない、払うとしてもその分他のところで節約したいという方は実践してみてもいいかもしれませんね。
NHK受信料とVOD料金の比較
それではNHK受信料とVOD料金を比較してみましょう。
NHK受信料 | |
地上契約 | 1,260円 |
衛星契約 | 2,230円 |
VOD | |
ビデオパス | 562円/月 |
dTV | 500円/月 |
Hulu | 933円/月 |
Netflix | 1,450円/月 |
U-NEXT | 1,990円/月 |
Amazonプライムビデオ | 4,900円/年(月額プランは500円/月) |
このように、NHK受信料を節約すれば、VOD料金のほとんどをその浮いたお金で支払うことができます。
興味のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
NHK解約のポイントや方法まとめ
以上、NHK解約のポイントや方法などをご紹介いたしました。
現状、テレビも持っておらず、ワンセグ機能のないスマホをお使いの方であれば、NHKを解約することも可能です。
ただし、放送法の改正により、スマホやパソコン全般が「受信機」とみなされる可能性もありますから、注意が必要ですね。
VODに料金を支払いたくない、なるべく節約したいという方は、NHKの解約を考えてみてはいかがでしょうか。